朝鮮作家同盟(読み)ちょうせんさっかどうめい

改訂新版 世界大百科事典 「朝鮮作家同盟」の意味・わかりやすい解説

朝鮮作家同盟 (ちょうせんさっかどうめい)

朝鮮民主主義人民共和国の作家組織。1946年3月平壌で結成された朝鮮文学芸術総同盟(文芸総)の傘下団体の一つ。53年9月に第1回大会を開いた。同盟規約には〈朝鮮労働党の文芸政策にのっとり朝鮮の労働者階級と人民の利益に服務する〉と,その基本任務を明示している。小説,詩,児童文学評論などの各分科委員会があり,機関誌に《朝鮮文学》《青年文学》《児童文学》がある。委員長は千世鳳(小説家),副委員長は李麦(詩人),康能守(評論家)ら(1981現在)。在日本朝鮮文学芸術家同盟に属している在日朝鮮人作家も,数名作家同盟の正盟員,候補盟員として加盟している。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「朝鮮作家同盟」の意味・わかりやすい解説

朝鮮作家同盟
ちょうせんさっかどうめい

朝鮮文学芸術総同盟(文芸関係単一団体として解放後の1946年3月25日平壌(ピョンヤン)で結成)傘下団体の一つ。「文芸総」が連合組織体に改編され、朝鮮戦争直後の1953年9月28日に南北の進歩的な作家が会し朝鮮作家同盟を結成、その第1回大会を開いた。同盟は社会主義リアリズムによる新しい文学建設のために正盟員・候補盟員の推薦と育成、創作と批評の組織、雑誌『朝鮮文学』『青年文学』『児童文学』の発刊を中心に活動している。2001年現在、委員長は金昞勲(キムビョンフン)(小説)、副委員長は金普行(キムボヘン)(小説、評論、古典文学)、金成朝(キムソンジョ)(詩)、玄勝男(ヒョンスンナム)(児童文学、外国文学、新人指導)。詩、小説、戯曲、児童文学、評論の各分科委員会がある。

[金 学 烈]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android