木下(読み)このもと

精選版 日本国語大辞典 「木下」の意味・読み・例文・類語

こ‐の‐もと【木下】

〘名〙
① 木の下。樹下
古事記(712)上「乃ち御枕方(みまくらへ)匍匐(はらば)ひ、御足方(みあとへ)に匍匐ひて哭きし時、御涙に成(な)りませる神は、香山(かぐやま)畝尾木本(このもと)に坐(いま)す名(みな)泣沢女神(なきさはめのかみ)と名づく」
② 安全な身の寄せ所。
源氏(1001‐14頃)総角「かくてさぶらふこれかれも、年頃だに、何の、頼もしげある、このもとのかくろへも侍らざりき

こ‐の‐した【木下】

〘名〙 樹木の下。木陰。樹下。こした。
大和(947‐957頃)三二「しぐれのみふる山里のこのしたはをる人からやもりすぎぬらむ」

きのした【木下】

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デジタル大辞泉 「木下」の意味・読み・例文・類語

きのした【木下】

姓氏の一。
[補説]「木下」姓の人物
木下恵介きのしたけいすけ
木下順庵きのしたじゅんあん
木下順二きのしたじゅんじ
木下幸文きのしたたかふみ
木下長嘯子きのしたちょうしょうし
木下藤吉郎きのしたとうきちろう
木下尚江きのしたなおえ
木下杢太郎きのしたもくたろう
木下利玄きのしたりげん

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「木下」の意味・わかりやすい解説

木下
きおろし

千葉県印西市(いんざいし)の中心地区。旧印旛(いんば)郡木下町。JR成田線木下駅がある。江戸時代から明治初期にかけての利根(とね)川水運の河港として年間4000隻を超える出船でにぎわい、木材の積み下ろしも多かった。木下から下総(しもうさ)台地を通り江戸川河口に近い行徳河岸(ぎょうとくがし)に至る木下街道の拠点であり、また1678年(延宝6)に始まった鹿島(かしま)・香取(かとり)・息栖(いきす)三社詣(まい)りや銚子磯(ちょうしいそ)巡りの茶船の出発点。県指定天然記念物で180種以上の貝の化石層である木下貝層(成田層)がある。

[山村順次]

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百科事典マイペディア 「木下」の意味・わかりやすい解説

木下【きおろし】

印西(いんざい)[市]

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動植物名よみかた辞典 普及版 「木下」の解説

木下 (キノシタ)

植物。キク科の多年草。モミジガサの別称

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