木満致(読み)もく まんち

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「木満致」の解説

木満致 もく-まんち

日本書紀」にみえる百済(くだら)(朝鮮)の将軍
木羅斤資(もくら-こんし)の子。父の功により任那(みまな),のち百済で権力をもつ。応神天皇25年百済の直支(とき)王の没後,おさない久爾辛(くにしん)王にかわって倭国の力を背景に国政をとるが,暴政がきこえて天皇に召喚されたとつたえる。「三国史記」蓋鹵(こうろ)王21年(475)の条にみえる木刕(もくら)満致と同一人とする説もある。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の木満致の言及

【蘇我氏】より

…後世の系図では,孝元天皇の孫(あるいは曾孫)武内宿禰(たけうちのすくね)を波多(はた),巨勢(こせ),平群(へぐり),紀,葛城(かつらぎ)氏とともに祖先とし,武内宿禰の子の石川宿禰に始まるとする。しかし,その起源には諸説があり,奈良県橿原市曾我または大阪府南河内郡石川の土着豪族とされてきたが,百済の高級官人木満致(もくまち)が5世紀末に渡来して大和の曾我に定着したのに発するともされる。氏名の蘇我は,曾我,宗我,宗何,巷宜,巷哥などとも記された。…

※「木満致」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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