杜松(読み)ねず

精選版 日本国語大辞典 「杜松」の意味・読み・例文・類語

ねず【杜松】

〘名〙 ヒノキ科の常緑低木または高木本州、四国、九州の丘陵などの日当たりのよい所に生え、大きいものは高さ一五メートル、径三〇センチメートルに達する。樹皮は灰赤黒色。葉は針形で横断面は三角形、先は鋭くとがり、小枝の節ごとに三本ずつ輪生する。雌雄異株。春、葉腋に小さな単性花をつける。果実は径一センチメートルたらずの球形紫黒色に熟し、漢方では杜松子(としょうし)といい利尿薬に用いる。材は建築・器具・彫刻用。和名は「ねずみさし」の略で、とがった葉が鼠を刺して防ぐということによる。ねずみさし。むろ。むろのき。〔日本植物名彙(1884)〕

と‐しょう【杜松】

〘名〙 植物「ねず(杜松)」の漢名。〔造化妙々奇談(1879‐80)〕

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デジタル大辞泉 「杜松」の意味・読み・例文・類語

ねず【杜松】

ヒノキ科の常緑樹山地の日当たりのよい斜面に生え、高さ約15メートルになる。樹皮は灰色がかった赤褐色で、葉は針状に堅くとがり、3枚ずつつく。雌雄異株で、4月ごろ雄花や雌花がつく。実は球形で熟すと黒紫色になる。庭木盆栽にする。むろのき。ねずみさし。

と‐しょう【×杜松】

植物ネズの漢名。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「杜松」の解説

杜松 (ネズ・トショウ)

学名Juniperus rigida
植物。ヒノキ科の常緑針葉高木,園芸植物,薬用植物

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