東宝[株](読み)とうほう

百科事典マイペディア 「東宝[株]」の意味・わかりやすい解説

東宝[株]【とうほう】

阪急系の映画・演劇の製作・配給・興行会社。1932年東京宝塚劇場設立,1938年帝国劇場傘下にし,1943年に東宝映画(1937年PCL映画製作所を中心に設立)と合併,現社名となる。プロデューサー・システムで急成長。撮影所の労働争議によって組合が分裂し1947年新東宝を設立,1948年には東宝争議が起きた。しかし,映画は1950年代に全盛時代を迎えサラリーマン喜劇や《ゴジラ》などの怪獣映画がヒット,1960年代以降は斜陽を迎えるが,植木等の《無責任男》や加山雄三の《若大将》などが人気となりシリーズ化した。演劇部門では現代劇のほかに歌舞伎ミュージカルも上演するようになった。近年の宮崎駿監督のアニメ映画など邦画配給で圧倒的首位をキープ。シネマ・コンプレックスに注力。本社・撮影所東京。2011年資本金103億円,2011年2月期売上高1989億円。売上構成(%)は,映画64,演劇7,不動産28,その他1。
→関連項目石井輝男今井正大谷竹次郎岡本喜八加藤泰菊田一夫黒澤明児玉清小林一三斎藤寅次郎坪内士行中川信夫成瀬巳喜男原節子古川緑波森繁久弥山本薩夫

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