杵屋六左衛門(13代)(読み)きねや・ろくざえもん

朝日日本歴史人物事典 「杵屋六左衛門(13代)」の解説

杵屋六左衛門(13代)

没年:昭和15.3.23(1940)
生年:明治3.5.13(1870.6.11)
明治期から大正期にかけての長唄三味線方。12代目杵屋六左衛門の長男。幼名阿久里。吉之丞から12代目喜三郎を経て,明治27(1894)年,六左衛門を襲名。13代目六左衛門の芸を愛した小松宮彰仁親王から三味線を下賜されたことを記念して,寒玉と号した。大正5(1916)年,実子安彦に六左衛門名義を譲り,猿若山左衛門を名乗る。歌舞伎座の囃子頭となり,植木店派の全盛期を築きあげる。「楠公」「五条橋」などを作曲

(植田隆之助)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「杵屋六左衛門(13代)」の解説

杵屋六左衛門(13代) きねや-ろくざえもん

1870-1940 明治-昭和時代前期の長唄三味線方。
明治3年5月13日生まれ。杵屋宗家12代六左衛門の長男。前名は喜三郎。明治27年宗家13代六左衛門をつぐ。のち猿若山左衛門(さんざえもん),杵屋寒玉と改名。三味線演奏の名手として知られ,「楠公」「五条橋」などを作曲した。昭和15年3月23日死去。71歳。東京出身。

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