松林 伯円(2代目)(読み)ショウリン ハクエン

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「松林 伯円(2代目)」の解説

松林 伯円(2代目)
ショウリン ハクエン


職業
講談師

本名
若林 義行

旧名・旧姓
手島 辰弥,若林 駒太郎

別名
前名=伊藤 花郷,東秀斎 調林,松林亭 伯円(2代目),後名=松林 東玉(ショウリン トウギョク)

生年月日
天保5年 6月2日

出生地
常陸国下館(茨城県)

経歴
下館藩郡奉行手島助之進の四男で彦根の若林家の養子となったが、武芸を好まず講談に熱中、15歳の時勘当される。伊東潮花の門下から、東秀斎琴調(2代目宝井馬琴)に弟子入り、調林と名乗った。さらに松林亭伯円の芸養子となり、嘉永7年2代目襲名。のち松林伯円と改める。白浪物(泥棒物)を得意とし、「ねずみ小僧」「天保六花撰」「高橋お伝」など70余種を創作、河竹黙阿弥が劇化したものも多い。明治維新後の6年、政府は伯円を教導職に任じ、同年浅草寺境内で新聞の重要記事を読む新聞講談を始める。18年講談速記本の先駆といわれる。「安政三組盃」を刊行。25年には天皇御前講演を行った。その後は白浪物を読まず、演史家といわれ明治講談界の大御所となった。34年松林右円に3代目を譲り、東玉と改名し隠棲した。

没年月日
明治38年 2月8日 (1905年)

伝記
江戸の文事 延広 真治 編(発行元 ぺりかん社 ’00発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

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