柔能く剛を制す(読み)じゅうよくごうをせいす

精選版 日本国語大辞典 「柔能く剛を制す」の意味・読み・例文・類語

じゅう【柔】 能(よ)く剛(ごう)を制(せい)

(「三略‐上略」の「柔能制剛、弱能制強」から) しなやかなものが、かたいものの鋒先(ほこさき)をそらして、結局勝つことになる。柔弱なものが、かえって剛強なものに勝つ。
浄瑠璃信州川中島合戦(1721)二「柔(ジウ)(ヨク)(ガウ)をせいし、弱能く強を制す、黄石公が三略を得給ひし頼もし頼もし」

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デジタル大辞泉 「柔能く剛を制す」の意味・読み・例文・類語

じゅうごうせい

《「三略」上略から》しなやかなものは、かたくて強いものの鋭い矛先を巧みにそらして、結局は勝利を得る。転じて、柔弱なものが、かえって剛強なものに勝つ。
[類語]柳に雪折れ無し

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ことわざを知る辞典 「柔能く剛を制す」の解説

柔能く剛を制す

柔弱なものが、かえって剛強なものに勝つ。しなやかなものが、むしろかたいものの鉾先をそらして、最後に勝利する。

[使用例] 柔能く剛を制すということは、気合術方便である。処世上においても柔和謙譲なるものは、常に最後の勝利を得られるのである[熊代彦太郎*気合術|1911]

[解説] 中国兵書「三略―上略」にあることば。「柔術」「柔道」の語はこのことばの影響を受けたものといわれます。

英語〕A soft answer turneth away wrath.(穏やかな答えは怒りをなだめる)

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