(読み)シュク

デジタル大辞泉 「柷」の意味・読み・例文・類語

しゅく【×柷】

中国古代の打楽器上方下方より開いた、中空方形木箱で、上板の中央部に円孔があり、そこに挿入した木の棒で底や側板を打って音を出す。雅楽の奏楽開始の合図に用いた。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「柷」の意味・わかりやすい解説

柷 (しゅく)

中国,朝鮮の打楽器。雅楽で音楽の始まりを合図するために用いられる。元来,中国の雅楽の楽器で,朝鮮には高麗朝睿宗11年(1116)に宋から輸入された。今日では文廟宗廟の祭礼楽に用いる。楽器の本体は木製の四角い箱で台の上に置く。上面は底面より大きいので側面は梯型。上面中央の穴から木槌がつき出ており,この棒の上部を持って箱の内側を打つ。15世紀ころの木槌は下端は逆T字形で,現在の棒は下端に正方形の板がつけられている。
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