栲衾(読み)たくぶすま

精選版 日本国語大辞典 「栲衾」の意味・読み・例文・類語

たく‐ぶすま【栲衾】

[1] 〘名〙 楮(こうぞ)などの繊維から作った夜具
古事記(712)上・歌謡「苧衾(むしぶすま)(にこ)やが下に 多久夫須麻(タクブスマ) さやぐが下に」
[2] たくぶすまの色が白いところから、「白」と同音を含む地名白山(しらやま)」や「新羅(しらぎ)」へかかる。
出雲風土記(733)意宇「栲衾志羅紀(しらき)の三埼(みさき)を」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「栲衾」の意味・読み・例文・類語

たく‐ぶすま【××衾】

[名]コウゾなどの繊維から作った夜具。
「むしぶすまにこやが下に―さやぐが下に」〈・上・歌謡〉
[枕]たくぶすまの色が白いところから、「しら」にかかる。
「―白山風しらやまかぜなへども」〈・三五〇九〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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