桂ゆき(読み)かつらゆき

百科事典マイペディア 「桂ゆき」の意味・わかりやすい解説

桂ゆき【かつらゆき】

画家。東京生れ。本名雪子。旧名ユキ。第5高等女学校卒。中村研一師事。1933年光風会入選。1935年の初個展コラージュ作品を発表。その後二科会,女流美術家協会に発表。1956年―1961年欧米に滞在ユーモア風刺センスをもった作品で知られる。代表作《ゴンベカラス》《おざしきの人々》。欧米・アフリカ旅行の体験を描いた著書《女ひとり原始部落に入る》(1962年)で毎日出版文化賞。1991年下関市立美術館で個展。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「桂ゆき」の意味・わかりやすい解説

桂ゆき
かつらゆき
(1913―1991)

洋画家。東京生まれ。本名雪子。1931年(昭和6)東京府立第五高等女学校を卒業。アヴァンギャルド洋画研究所に学び、35年二科展に入選、38年二科会の前衛グループ九室会の創立参加する。第二次世界大戦後の46年(昭和21)女流画家協会を同志結成。50年には二科会会員となる。56~61年ヨーロッパ、アフリカ、アメリカへ旅行し、著書『女ひとり原始部落に入る』で毎日出版文化賞を受ける。66年現代日本美術展で『ゴンベとカラス』により最優秀賞を受けた。

[小倉忠夫]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「桂ゆき」の解説

桂ゆき かつら-ゆき

1913-1991 昭和時代の洋画家。
大正2年10月10日生まれ。中村研一らに師事し,のちアヴァンギャルド洋画研究所にまなぶ。二科展に入選,二科会前衛グループの九室会の創立に参加。昭和21年三岸節子らと女流画家協会を設立した。平成3年2月5日死去。77歳。東京出身。東京府立第五高女卒。本名は雪子。作品に「異邦人」など。

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