桜煎(読み)さくらいり

精選版 日本国語大辞典 「桜煎」の意味・読み・例文・類語

さくら‐いり【桜煎】

〘名〙 タコの脚を薄く小口切りにし、たれ味噌または味醂(みりん)醤油とで柔らかく煮た料理。古くは桜の花を添えた。さくらに。〔大草殿より相伝之聞書(16C中か)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の桜煎の言及

【タコ(蛸∥章魚)】より

…平安以後,饗膳の献立にしばしば焼蛸というのが登場するが,これは日本最古の料理書とされる《厨事類記》によると,タコを石焼きにして干したもので削って食べるものであった。近世初頭の《料理物語》には,タコの料理として桜煎(さくらいり),駿河煮,なます,かまぼこの名が挙げられている。桜煎は足を薄切りにし,だし汁でうすめたたまりで煮るもので,のちには桜煮と呼んだ。…

※「桜煎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android