森田無絃(読み)もりた・むげん

朝日日本歴史人物事典 「森田無絃」の解説

森田無絃

没年:明治29.2.28(1896)
生年:文政9(1826)
江戸後期,摂津国高槻藩(大阪府)藩士小倉某の娘。名は琴。幼いころ痘瘡を患い,結婚をあきらめ学問の道に励み,海内第一の女学者と称される。29歳のとき,大和国(奈良県)五条の儒者森田節斎漢詩で求婚され,漢詩で受諾返答。節斎と各地を放浪しながら塾を開き教育に携わった。<著作>『地震物語』『呉竹一夜話』<参考文献>田村吉永編『森田節斎全集』,柴桂子「近世女たちの災害見聞録』(『江戸期おんな考』創刊号)

(柴桂子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「森田無絃」の解説

森田無絃 もりた-むげん

1826-1896 幕末の儒者。
文政9年生まれ。森田節斎の妻。摂津高槻(たかつき)藩(大阪府)藩士の娘。藤沢東畡(とうがい)にまなび,博学をもって知られる。29歳のとき森田節斎に漢詩で求婚され,漢詩で受諾。夫とともに備中(びっちゅう)(岡山県)倉敷などにまねかれ詩文をおしえた。明治29年2月28日死去。71歳。本姓は小倉。名は琴子。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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