植物防疫所(読み)しょくぶつぼうえきしょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「植物防疫所」の意味・わかりやすい解説

植物防疫所
しょくぶつぼうえきしょ

病原菌害虫を付着したままの植物が他地方から運び込まれるのを防ぐ目的で,空港開港場に設けられる機関各国とも法令を定めて検疫機関を設置し,病虫害の伝播防止に努めている。日本では植物防疫法に基づいて,農林水産省の植物防疫所が横浜,名古屋,神戸,門司に,植物防疫事務所が那覇におかれ,その下に支所と出張所が配置されている。輸入輸出・国内移動のいずれも強制検査で,すべての生品の植物は検疫を受け,必要があれば規則に従った処理をしたうえでなければ移動できない。

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農林水産関係用語集 「植物防疫所」の解説

植物防疫所

我が国農作物等に被害をもたらす海外からの病害虫(検疫病害虫)の侵入未然に防ぐため、全国の海港や空港で輸入検疫を行っているほか、重要病害虫の国内でのまん延を防ぐための国内検疫、諸外国の要求に応じた輸出検疫などの業務を行う国の機関。

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世界大百科事典(旧版)内の植物防疫所の言及

【植物検疫】より

…日本では1914年に輸出入植物取締法が公布されて植物の自由な移動が制限されたが,その後50年に制定された植物防疫法に発展して法的な基礎をもってきた。植物検疫の業務に携わる役所が植物防疫所で,全国5ヵ所(横浜,名古屋,神戸,門司,那覇)に配置され,それぞれが支所・出張所を置いている。 植物検疫には国内検疫と輸出入検疫がある。…

※「植物防疫所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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