椎輪(読み)ついりん

精選版 日本国語大辞典 「椎輪」の意味・読み・例文・類語

つい‐りん【椎輪】

〘名〙
① 竹や木の材のままで飾りのない車。古代のそまつな車。
宴曲・拾菓集(1306)下「夫れ椎輪は大輅の始め、この大輅は殷の車なり」 〔梁昭明太子‐文選序〕
② 転じて、物事のはじめ。物事がはじめの段階であること。発達しない素朴な状態であること。
※本朝文粋(1060頃)一・繊月賦〈菅原文時〉「彼合璧之有始。諒椎輪于向前

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普及版 字通 「椎輪」の読み・字形・画数・意味

【椎輪】ついりん

古代の素朴な車。〔閲微草堂筆記陽消夏録、一〕夫(そ)れ儒は訓詁を以て專門とし、宋儒義理を以て相ひ(たつと)ぶ。學は粗にして宋學はなるに似たるも、然れども訓詁にらかならざれば、義理何に自(よ)りて知られん。~未だに大輅をし、椎輪を斥するをれず。

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