楊鎬(読み)ようこう(英語表記)Yang Hao

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「楊鎬」の意味・わかりやすい解説

楊鎬
ようこう
Yang Hao

[生]?
[没]崇禎2(1629)
中国,明末の武将商邱 (河南省) の人。万暦8 (1580) 年の進士豊臣秀吉の朝鮮再侵入に際して,同 25年僉 (せん) 都御史に抜擢され,援朝軍をもって日本軍を蔚山 (ウルサン) に攻撃したが大敗した (→蔚山の戦い ) 。しかし彼は偽って戦勝と報告し,それが露見して罷免された。のち同 46年清軍が撫順を陥れるに及んで再び起用され,翌年大軍を率いて清軍を攻撃したが大敗し,その責任を問われて死刑に処された。

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世界大百科事典(旧版)内の楊鎬の言及

【サルフの戦】より

…中国,明・清交替の重大転機となった会戦。清の太祖ヌルハチは,1618年(万暦46)明に対する七大恨を掲げて明に挑戦し,撫順,清河を陥れたので,明は翌19年楊鎬(ようこう)の総指揮の下に10万の大軍を4方面軍に分け,ヌルハチの本拠である蘇子河畔のヘトアラ(興京)に向けて進発させた。いっぽうヌルハチはみずからの兵力6万の劣勢にかんがみ,各個撃破の戦法を避け,その全軍を蘇子河と渾河の合流点に立つサルフ(薩爾滸)山に集結して,明の主力の西路方面軍3万を迎撃した。…

※「楊鎬」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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