業務統計(読み)ぎょうむとうけい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「業務統計」の意味・わかりやすい解説

業務統計
ぎょうむとうけい

ある特定統計的結果を得る目的をもって調査、集計される統計ではなく、日常業務の遂行の際に、それに付随して得られる情報に基づいて、主として業務遂行の結果を知る目的で作成される統計のこと。広義には、公私を問わず、業務の遂行に関して得られるものはすべて業務統計といいうるが、普通は、行政府の各部局や外局、現業部門などで行われる事務処理に関して得られた情報に基づいて、その処理の結果を定期的に整理、報告するために作成される統計についていわれる。いずれも系統的な行政事務機構と法令に基づいて行われる業務のなかから作成されるもので、税関業務に基づく日本外国貿易統計(通称通関統計)、郵政事務に基づく郵政統計、徴税事務に基づく税務統計、建設行政に基づく建築着工統計などがその例である。

高島 忠]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の業務統計の言及

【統計】より


[統計体系]
 統計のなかには,そのためにとくに行われる統計調査の結果得られるものと,行政上の記録や報告などにもとづいて作られるものとがある。前者を第一義統計,後者を第二義統計あるいは業務統計という。業務統計の主要なものには出生・死亡,婚姻・離婚の届出にもとづいて作られる人口動態統計,税関の申告書にもとづいて作られる通関貿易統計などがある。…

※「業務統計」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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