極熱(読み)ごくねつ

精選版 日本国語大辞典 「極熱」の意味・読み・例文・類語

ごく‐ねつ【極熱】

〘名〙
① きわめてあついこと。きびしいあつさ。ごくねち。
明衡往来(11C中か)上本「殆可病根。極熱難堪之故也」
② (━する) 非常に熱くなること。
※幸若・大織冠(室町末‐近世初)「夏の日はごくねつす」
謡曲求塚(1384頃)「八大地獄の数々、〈略〉炎熱酷熱(ごくねつ)無間の底に、足上頭下と落つる間は」

ごく‐あつ【極熱】

〘名〙 (形動) この上なく熱いこと。非常に熱いこと。また、その物やさま。多く酒の燗(かん)にいう。
安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉三「お酒はいいのを二ツ極熱(ゴクアツ)だよ」

ごく‐ねち【極熱】

〘名〙 =ごくねつ(極熱)
※宇津保(970‐999頃)国譲中「ひごろは、かくごくねちのころに侍れば、苦しうて内裏にも参り侍らず」

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デジタル大辞泉 「極熱」の意味・読み・例文・類語

ごく‐ねつ【極熱】

きわめてあついこと。また、はなはだしい暑さ。「極熱の太陽」
[類語]蒸し蒸しむんむん暑い蒸し暑い暑苦しい暑さ焼け付く蒸すいきれ人いきれ草いきれ猛暑暑気酷暑極暑激暑厳暑炎暑大暑暑熱炎熱酷熱熱波温気向暑残暑焦熱灼熱しゃくねつむっと熱気蒸れる火照ほて暑中炎天油照り日照り日盛りかんかん照りじっとりじとじとじめつくうだる湿潤多湿

ごく‐ねち【極熱】

ごくねつ(極熱)」に同じ。
「―の頃は、誰も誰もをさをさ内へも参り給はず」〈宇津保・沖つ白浪〉

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普及版 字通 「極熱」の読み・字形・画数・意味

【極熱】ごくねつ

極暑。

字通「極」の項目を見る

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