榠樝(読み)かりん

精選版 日本国語大辞典 「榠樝」の意味・読み・例文・類語

かりん くゎりん【榠樝】

〘名〙 バラ科の落葉高木。中国原産。日本へは古く渡来し、庭園などに栽植される。幹は高さ六~一〇メートル、皮は鱗状にはげる。葉は長さ約三センチメートル。先のとがった倒卵形で縁に細かい鋸歯、裏面に軟毛がある。春、新葉と同時に枝先に径約三センチメートルの淡紅色の五弁花を単生する。果実は長さ一〇~一五センチメートル、径約一〇センチメートルの淡黄色の長楕円形で、芳香渋みがあり、砂糖漬や果実酒に、材は硬質緻密で床柱などにする。漢名、榠樝(べいさ)。からなし。きぼけ。あんらくか。あんらんじゅ。
▼かりんの花《季・春》
▼かりんの実《季・秋》
俳諧・増山の井(1663)九月「果李(クリ)(〈注〉クリン)のみ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「榠樝」の解説

榠樝 (カリン・カラボケ;メイサ)

学名Pseudocydonia sinensis
植物。バラ科の落葉高木,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

靡き

1 なびくこと。なびくぐあい。2 指物さしものの一。さおの先端を細く作って風にしなうようにしたもの。...

靡きの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android