樟樹(読み)しょうじゅ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「樟樹」の意味・わかりやすい解説

樟樹
しょうじゅ / チャンシュー

中国、江西(こうせい)省中部の県級市。贛江(かんこう)中流に沿う。宜春(ぎしゅん)地級市に所属し、人口59万6800(2012)。五代の南唐のとき清江(せいこう)県が置かれ、1988年市制施行された。贛江中・下流域の物資集散地で、とくに薬草類の集散地として知られる。また水陸交通の中心地で、滬昆(ここん)線(上海(シャンハイ)―昆明(こんめい))に沿い、上塘(じょうとう)への支線が張家山(ちょうかさん)で分岐する。1996年京九線が開通し、本市東部を南北に縦貫して北京(ペキン)から香港(ホンコン)に通じている。米、ゴマナタネアブラナ)、小麦、柑橘(かんきつ)類がおもな農産物である。唐・宋(そう)代から製薬業が盛んで、「薬都」とも称される。市内に新石器時代の遺跡がある。

[河野通博・編集部 2017年2月16日]

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百科事典マイペディア 「樟樹」の意味・わかりやすい解説

樟樹【しょうじゅ】

中国,江西省中部の都市。1988年清江県を廃し,樟樹市として発足。【かん】江(かんこう)と袁水(えんすい)の合流点にあり,小汽船が常時【かん】江をここまでさかのぼる。また浙【かん】鉄路(杭州〜株洲)に沿い,ここから北へ支線も出ている。中国屈指の薬材の集散地。60万人(2014)。

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