権力と栄光(読み)けんりょくとえいこう(英語表記)The Power and the Glory

日本大百科全書(ニッポニカ) 「権力と栄光」の意味・わかりやすい解説

権力と栄光
けんりょくとえいこう
The Power and the Glory

イギリス作家グレアム・グリーンの長編小説。1940年刊。革命下のメキシコを舞台とし、禁を犯してミサをあげ続ける一神父が主人公逃避行のさなか、落後者、犯罪者などの世界に入り込み、そこに真の神の愛をみいだす。ついには革命を信ずる警部に捕らえられ、銃殺される。この2人の対決が作品の中心をなし、メキシコ僻地(へきち)の描写迫力がある。

[海老根宏]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「権力と栄光」の意味・わかりやすい解説

権力と栄光
けんりょくとえいこう
The Power and the Glory

イギリスの作家 G.グリーン小説。 1940年刊。メキシコにおける共産主義政権のカトリック弾圧のもと,「ウイスキー坊主」と呼ばれる放埒司祭信仰のために栄光ある死をとげる物語

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デジタル大辞泉プラス 「権力と栄光」の解説

権力と栄光

英国の作家グレアム・グリーンの長編小説(1940)。原題《The Power and the Glory》。『逃亡者』の邦題もある。1947年ジョン・フォード監督で映画化(邦題『逃亡者』)。

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