精選版 日本国語大辞典 「権輿」の意味・読み・例文・類語
けん‐よ【権輿】
〘名〙
① (━する) (「権」ははかりのおもり、「輿」は車の物を載せるところ。中国では、はかりも車も最初そこから作り始めるのでいう) 物事のはじまり。事の起こり。はじめ。発端。濫觴(らんしょう)。また、そこから物事が起こりはじまること。
※本朝文粋(1060頃)八・春生霽色中詩序〈源順〉「濛濛細雨之後、是春発之権輿也」
けん‐にょ【権輿】
〘名〙 (「けんよ(権輿)」の変化した語) きざし。そぶり。気配。また、気がかり。心配。けんよ。けんにょう。
※浄瑠璃・平家女護島(1719)三「刀ののり、押しぬぐひ押しぬぐひ袖におさめし顔かたち、けんにょなりふり引つくろひ物音うかがひ立たるは」
けん‐にょう【権輿】
〘名〙 「けんにょ(権輿)」の変化した語。
※俳諧・毛吹草(1638)二「のり出したるふねけんにょうきれて、むねしばらず」
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