横山隆平(読み)よこやま・りゅうへい

朝日日本歴史人物事典 「横山隆平」の解説

横山隆平

没年:明治36.7.31(1903)
生年弘化1(1844)
明治期の石川県の鉱業家。加賀(金沢)藩国老横山家13代。男爵,前田家評議員。父は12代隆章。明治13(1880)年叔父隆興尾小屋鉱山買収,隆宝館を設立して,館主となる。隆興を鉱長とし,別に円三堂を組織した。当初,業績不振を理由に隆興との義絶を迫る旧家臣をなだめ鉱山に賭けて,順次鉱区を拡大し機械選鉱,洋式製錬を導入し生産を拡大,横山一門の財力の基礎を築いた。病没後長男隆俊が鉱業権を相続,37年横山鉱業部を創立した。41年には盛大な追善会が開催された。<参考文献>『故男爵横山隆平君追善会誌』,渡辺霞亭『横山隆興翁』,橋本哲哉『近代石川県地域の研究

(小川功)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「横山隆平」の解説

横山隆平 よこやま-たかひら

1844-1903 明治時代の鉱山経営者。
弘化(こうか)元年生まれ。もと加賀金沢藩家老。明治14年叔父横山隆興が関与していた尾小屋(おごや)銅山の鉱業権をえて,隆興を鉱山長として隆宝館を設立。機械化と洋式製錬法を導入して生産を拡大した。公共事業にも力をそそいだ。明治36年7月31日死去。60歳。通称は三左衛門。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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