昭和期の代表的な国際法学者。ケルゼンの純粋法学をふまえ,地道な判例研究をとおして,実証的な国際法学を日本に根づかせた。満州事変は自衛権の範囲を超えるとして,軍部を批判したことで有名。岩田藤治郎の三男として愛知県に生まれた。1922年東京帝国大学卒業。24年横田と改姓。30年から57年まで東京大学教授。また国際法学会理事長(1955-61),国際連合国際法委員会委員(1957-60),最高裁判所長官(1960-66)も務めた。法学博士(1945),学士院会員(1949),勲1等旭日大綬章(1966),文化功労者(1975),文化勲章受章(1981)。国際法全般にわたる概論書のほか,《国際法の基礎理論》《国際裁判の本質》《戦争犯罪論》《自衛権》など,著書,論文多数。
執筆者:波多野 里望
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国際法学者。明治29年8月6日愛知県江南市生まれ。1922年(大正11)東京帝国大学法学部を卒業、24年同大学助教授、30年(昭和5)教授となる。30年1月ロンドン軍縮会議に日本代表団の一員として随行。満州事変以後の軍国主義時代に国際平和主義に基づき批判的立場を守った。ウィーン学派の方法論により国際法学の基礎理論を説き、よく後進を育成し、日本における国際法学界の大御所的存在である。東京大学退官後、60~66年(昭和35~41)最高裁判所長官(第3代)の要職にあった。著書は多く、主著に『国際裁判の本質』『国際法学 上』、ほかに『国際法』『国際法の基礎理論』『自衛権』『外交関係の国際法』など。81年文化勲章受章。
[池田文雄]
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