横隔膜まひ/横隔膜弛緩症(読み)おうかくまくまひおうかくまくしかんしょう(英語表記)Diaphragm Paralysis Eventration of the Diaphragm

家庭医学館 の解説

おうかくまくまひおうかくまくしかんしょう【横隔膜まひ/横隔膜弛緩症 Diaphragm Paralysis Eventration of the Diaphragm】

[どんな病気か]
 片方、あるいは両方の横隔膜が動かない状態です。
 新生児小児では、生まれつき(先天性に)横隔膜の筋肉がうまくできていない場合があって、横隔膜弛緩症になります。
 おとなでは、縦隔(じゅうかく)や肺の腫瘍(しゅよう)、大動脈瘤(だいどうみゃくりゅう)、外傷、縦隔の手術などによって、横隔膜を動かす神経(横隔神経(おうかくしんけい))が障害されて横隔膜まひがおこることが多いものです。
[症状]
 症状はないことが多いのですが、両方の横隔膜が完全に動かない場合、横になると呼吸が苦しいことがあります。
 胸部X線検査をすると、横隔膜が上にあがったままで、呼吸をしても動かない状態がわかります。
[治療]
 先天性の場合、長期(数か月)にわたる人工呼吸外科手術が行なわれます。
 おとなでは、両方のまひで症状が強いときは、鼻マスクによる人工呼吸や、外科手術をすることもあります。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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