機縁の語(読み)きえんのご

世界大百科事典(旧版)内の機縁の語の言及

【五山文学】より

…句には長短があり,こういうところは韻文より散文に近く,しかも押韻するところは韻文そっくりであるので,駢文は散・韻両文の中間的な性格をもつ中国文のみに見られる第三の文体であり,対偶(ついぐう)の美を求めるのに急で,文意を暢達(ちようたつ)することを意図しない。特に禅林の四六文では,〈機縁の語〉というものがあり,表裏二つの意味をもっており,この機縁の語を遶(めぐ)って全文が表・裏両様の意味をもつ,いわば重義的文章をなすのである。この四六文は頂相(ちんそう)の讃や拈香(ねんこう),上堂などの法語に多く用いられるが,最も多く用いられるのは入寺疏(しよ)をはじめとする疏,榜の類においてである。…

※「機縁の語」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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