機能学派(読み)きのうがくは

精選版 日本国語大辞典 「機能学派」の意味・読み・例文・類語

きのう‐がくは【機能学派】

〘名〙 (functional school の訳語) 文化人類学または民族学の一学派。文化の全体構造における文化要素の機能と、文化要素間の機能的連関を明らかにしようとする。デュルケーム系統をひき、ターンバルト、マリノフスキーラドクリフ=ブラウンなどがその代表者

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「機能学派」の意味・わかりやすい解説

機能学派
きのうがくは

機能主義」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の機能学派の言及

【機能主義】より

…この問題をさらに厳密に考えぬき質量,力,エネルギー,原子,時間,空間といった近代科学の基本概念を,実体的なものの表現としてではなく,現象相互の関係やその変化を法則的に表現しようとする関数概念と解すべきだと説くカッシーラーの主張(《実体概念と関数概念》1910)なども,〈機能(関数)主義〉とよばれてよい。 一方,個別科学の領域で機能主義的と見られるのは,心理学においてはW.ジェームズの流れをくむデューイやJ.R.エンジェルらの機能心理学,それを継承するJ.B.ワトソン,G.H.ミードらの行動主義心理学,民族学や人類学の領域ではデュルケームの影響下に立つB.K.マリノフスキー,ラドクリフ・ブラウンらの機能学派,経済学におけるベブレンの制度学派,法学ではR.パウンドの社会工学,G.D.H.コールらギルド社会主義者の機能的国家論などである。しかし,この場合も,たとえば心理学における機能主義が,意識をその内容にではなく作用に即して考察し,その生物学的意味を解明しようとするものであり,C.ダーウィンやH.スペンサーの進化論の強い影響下に発想されたものであるのに対して,人類学におけるそれは,むしろ歴史主義や進化主義への批判から出発し,社会や文化を孤立した要素の複合体と見る従来の考え方に反対して,現存の制度や慣習の機能を全体としての文化や社会との関連のうちで解明しようとするものである。…

※「機能学派」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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