櫛占(読み)クシウラ

デジタル大辞泉 「櫛占」の意味・読み・例文・類語

くし‐うら【×占】

昔、婦人子供が行った占いの一。黄楊つげの櫛を持って辻に立ち、「あふことを問ふや夕げのうらまさにつげの小櫛もしるし見せなむ」という古歌三度唱え、境をくぎって米をまき、櫛の歯を三度鳴らしたのち、その境の内へ来た通行人言葉吉凶を占ったもの。

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精選版 日本国語大辞典 「櫛占」の意味・読み・例文・類語

くし‐うら【櫛占】

〘名〙 昔、女や子どもが行なった占いの一つ。黄楊(つげ)の櫛を持って辻に立ち、「あふことをとふや夕げのうらまさにつげの小櫛もしるし見せなむ」という古歌を三度となえ、境をくぎって米をまき、櫛の歯を鳴らし、その境界内に来た通行人のことばを聞いて吉凶をうらなった。櫛の占(うら)
※雑俳・表若葉(1732)「櫛占や往来(ゆきき)につげの神言葉」

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「櫛占」の意味・わかりやすい解説

櫛占
くしうら

辻占の一つ。中世女児により行われた。ツゲの櫛を持った女3人が辻に出て,境界をつくり「あふことをとふや夕げのうらまさにつげの小櫛もしるし見せなむ」という古歌を3度唱え,米をまいて,櫛の歯を3度鳴らし,境界内に最初に来た人の言葉から吉凶を判定する。

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