欠字（読み）ケツジ

デジタル大辞泉

けつ‐じ【欠字／^×闕字】

１ 文章・語句の中で、あるはずの字が落ちていること。また、その文字。欠け字。
２ 文章を書くとき、天皇または高貴の人に敬意を表すため、その名前の上に1字か2字分の空白を置くこと。欠如。→擡頭たいとう →平出へいしゅつ

かけ‐じ【欠（け）字】

１ 文章・語句中で、文字、また、その一部が欠けていること。また、その文字。欠字けつじ。
２ 「欠画けっかく」に同じ。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

かけ‐じ【欠字】

〘名〙 文章や印刷物で、文字、また、その一部が欠けていること。また、その文字。落字、欠画の類。

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【欠字】けんじ

不足の字。〔老学庵筆記、一〕晏書景初、一士大夫の誌を作り、以て朱希眞に示す。希眞曰く、甚だ妙なり。但だ四字を欠くに似たるのみと。～集十卷りの字の下を指さす。曰く、此の處、～當(まさ)に世に行はれずの四字をすべしと。景初に家にすの三字をす。實に希眞のを用ふるなり。

字通「欠」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」

世界大百科事典（旧版）内の欠字の言及

【欠画】より

…欠筆（けつぴつ），欠字（かけじ）ともいい，闕画とも書く。中国唐代におこり，長上の者の諱（いみな）(実名)に用いられた文字と同一の文字を使うことを遠慮し，文字(漢字)の一画を省略することをいう。…

※「欠字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」