歌舞伎新報(読み)かぶきしんぽう

改訂新版 世界大百科事典 「歌舞伎新報」の意味・わかりやすい解説

歌舞伎新報 (かぶきしんぽう)

演劇雑誌。1879年2月~97年3月まで通巻1669号。加藤庄左衛門らが編集人で,はじめは歌舞伎新報社刊。1894年10月から中断し95年3月再刊。舞台評判記や劇壇時事を掲載したが,特筆すべきは各座の上演狂言の梗概脚本連載。歌舞伎脚本の公表,活字化の端緒となった。これでしか読めない脚本も相当あり,明治期の演劇研究に欠かせない存在である。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「歌舞伎新報」の意味・わかりやすい解説

歌舞伎新報
かぶきしんぽう

演劇雑誌。 1879年2月創刊,通巻 1669号を数え,97年3月廃刊。初め歌舞伎新報社,のちに玄鹿館発行初期には仮名垣魯文らの編集で,劇評年代記俳優消息伝記などのほか,台本を初めて活字化し,掲載した。その後日本演芸協会と提携し,演劇改良運動に協力するなど,当時の劇壇事情を反映しており,資料価値が高い。

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