武田範之(読み)たけだ はんし

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「武田範之」の解説

武田範之 たけだ-はんし

1863-1911 明治時代の僧,国家主義者。
文久3年生まれ。新潟県の曹洞(そうとう)宗顕聖(けんしょう)寺の住持。明治24年ごろ朝鮮にわたり,甲午農民戦争時には日清(にっしん)戦争開戦をもくろむ天佑侠に参加。28年閔妃(ミンビ)暗殺事件にかかわり逮捕される。また黒竜会結成に参加,韓国併合運動をおこなった。明治44年6月23日死去。49歳。筑後(ちくご)(福岡県)出身旧姓は沢。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の武田範之の言及

【天佑俠】より

…日清戦争の際,朝鮮で活動した玄洋社系の団体。1894年,東学農民軍が蜂起すると,これを日清開戦の導火線にしようとする軍部,玄洋社の意をうけて鈴木天眼,内田良平らが渡海し,すでに釜山居留地でアジア経綸を語らっていた田中侍郎,武田範之らのグループに合流した。彼ら十数人は天佑俠を名のり,農民軍の支援を意図して6月下旬に釜山を出発,全羅南道淳昌で農民軍の幹部と接触した。…

※「武田範之」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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