歳月人を待たず(読み)さいげつひとをまたず

精選版 日本国語大辞典 「歳月人を待たず」の意味・読み・例文・類語

さいげつ【歳月】 人(ひと)を待(ま)たず

年月は人の都合にかかわりなく刻々に過ぎ去り、瞬時もとどまらない。〔陶潜雑詩十二首〕

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デジタル大辞泉 「歳月人を待たず」の意味・読み・例文・類語

歳月さいげつひとたず

陶淵明「雑詩」其一から》年月は人の都合にかかわりなく、刻々と過ぎていき、少しもとどまらない。
[類語]光陰矢の如し白駒はっくげきを過ぐるが如しげきを過ぐるが如し歳月流るる如し時は人を待たずこま足掻あが

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ことわざを知る辞典 「歳月人を待たず」の解説

歳月人を待たず

歳月は、人の都合などにおかまいなく、刻々と過ぎ去ってゆく。時のたつのは速いから、時間をむだにしてはならない。

[使用例] すべては三十六七年むかしの夢となった。歳月人をたず、匆々そうそうとして過ぎ去ることは誠にとうが言うがごとく[永井荷風*十九の秋|1935]

[解説] 中国晋代の詩人陶淵明(陶潜)の「雑詩」の一節。その前の部分は「盛りの年は二度とは来ない。今日という日は再びは来ない。時間をむだにせず励みなさい」という意味で、詩全体の文脈から、「励む」のは、勤労勉強ではなく、楽しみのことだと解されます。つまり、「その時その時に心ゆくまでその楽しみに励むのがよい、時間は待ってくれないのだから」となります。ただし、用例をみると、年月の過ぎ去るのが速いという意味だけで、楽しむべきであるという文脈で使われることはほとんどありません。

英語〕Time and tide wait for no man.(時は誰も待ってはくれない)

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