歴史語言研究所(読み)れきしごげんけんきゅうじょ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「歴史語言研究所」の意味・わかりやすい解説

歴史語言研究所
れきしごげんけんきゅうじょ

1928年国民政府のもとで発足した,史学と言語学のための中国国立研究所。正しくは中央研究院歴史語言研究所という。趙元任 (ちょうげんじん) ,羅常培 (らじょうばい) ,李方桂 (りほうけい) ,王力 (おうりき) ,周法高 (しゅうほうこう) ,董同か (とうどうか) などのすぐれた研究者を擁し,中国語音韻史や中国の方言調査を中心に多くの論著を発表した。史学の面でも文献史料の整理,発掘民俗調査などを行なっている。 28年より雑誌『中央研究院歴史語言研究所集刊』を発行。研究所は南京解放前に台湾に移り,23集からは同地で発行している。周や董も移った。一方,49年の中華人民共和国成立後も残った研究者は,50年に新しく発足した中国科学院語言研究所で研究を続けている。

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