(読み)うまわし

精選版 日本国語大辞典 「殖」の意味・読み・例文・類語

うまわし うまはし【殖】

〘名〙 利殖させること。利益
霊異記(810‐824)中「酒を作り利(ウマハシ)を息(いら)す〈国会図書館本訓釈 利 于万皮志(ウマハシ)又云母寸〉」
[補注]動詞「うまわす(殖)」(ただし、用例未発見)から転成した名詞と考えられる。

うまわ・る うまはる【殖】

〘自ラ四〙 生まれふえる。繁殖する。
書紀(720)仁賢八年是歳(図書寮本訓)「遠近(みやこひな)(す)み平(やはら)ぎて、戸口(おほむたから)(ますます)(ウマハル)

うまわり うまはり【殖】

〘名〙 (動詞「うまわる(殖)」の連用形名詞化) 生まれふえること。繁殖すること。
※書紀(720)雄略九年七月(前田本訓)「伯孫、女、児(をのこご)(ウマハリ)せりと聞きて」

ふ・ゆ【殖】

〘自ヤ下二〙 ⇒ふえる(殖)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「殖」の意味・読み・例文・類語

しょく【殖】[漢字項目]

常用漢字] [音]ショク(漢) [訓]ふえる ふやす
もとのものから次々とふえる。ふやす。「殖財殖産貨殖生殖増殖繁殖養殖利殖
ふやし蓄えたもの。「学殖
土地を開拓するため人を移住させる。「殖民拓殖
[補説]3は「」と通用する。
[名のり]え・しげる・たね・なか・のぶ・ます・もち

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android