母系社会（読み）ぼけいしゃかい

精選版 日本国語大辞典

ぼけい‐しゃかい ‥シャクヮイ【母系社会】

〘名〙 家族・集団などが母方の系統によって形成されている血縁組織。地位の継承や財産の相続は母を通じてされる。

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

ぼけい‐しゃかい〔‐シヤクワイ〕【母系社会】

母親の系統によって家族・血縁集団が組織されている社会。父親は子に法的権利をもたず、地位の継承や財産の相続は、母の兄弟からその甥おいへと伝えられる。ふつう集団の統制権は男子にあり、母権制とは異なる。

出典　小学館

世界大百科事典（旧版）内の母系社会の言及

【アフリカ】より

…　狩猟民の場合，その生活単位は父系血縁集団であり，したがって妻が夫のもとへ移り住む父(夫)方居住制(嫁入婚)となる。父系血縁集団で出自も父系をたどる例は農耕民にもみられるが，赤道アフリカ地域は〈母系ベルト〉と呼ばれるように母系出自を重視する母系社会が広く分布している。たとえばヨンベ，コンゴ，ベンバ，ビサ，ランバ，ヤオ，チェワなどの諸部族があげられる。…

※「母系社会」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」