比翼連理(読み)ヒヨクレンリ

デジタル大辞泉 「比翼連理」の意味・読み・例文・類語

ひよく‐れんり【比翼連理】

比翼の鳥と、連理の枝夫婦の仲のむつまじいことのたとえ。男女の深い契り。

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精選版 日本国語大辞典 「比翼連理」の意味・読み・例文・類語

ひよく‐れんり【比翼連理】

〘名〙 (「ひよく」は「ひよく(比翼)の鳥」の、「れんり」は「れんり(連理)の枝」の略) 男女の仲がむつまじいことのたとえ。男女の深いちぎり。
吾妻鏡‐建仁二年(1202)八月一五日「此女、日来古郡左衛門尉保忠密通、成比翼連理之処」
宴曲宴曲集(1296頃)五「玄宗皇帝の楊妃が肩に懸りて比翼連理と契し」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「比翼連理」の意味・わかりやすい解説

比翼連理
ひよくれんり

中国の伝説上の鳥と木の称。比翼という鳥は雌雄それぞれ一目一翼のため、つねに並んで一体となって飛ぶといわれ、連理の木は2本の木でありながら、枝が連なって1本となり、木目(もくめ)も相通じているとされ、ともに男女の契りの深さに例えられる。唐代の大詩人白楽天は唐の6代皇帝玄宗と楊貴妃(ようきひ)との悲恋を描いた『長恨歌(ちょうごんか)』で、「天に在りては比翼の鳥となり、地に在りては連理の枝とならん」と歌っている。相思相愛の男女が心中などで死んだあとを弔うために築く塚を比翼塚というのも、これによっている。

[田所義行]

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四字熟語を知る辞典 「比翼連理」の解説

比翼連理

男女の仲がむつまじいことのたとえ。男女の深いちぎり。

[解説] 「比翼の鳥」と「連理の枝」の略。「比翼の鳥」は中国の想像上の鳥で、雌雄それぞれ目・翼が一つずつで、常に一体となって飛ぶといいます。「連理の枝」は、一つの木の枝が他の木の枝と結合して、木目が続いている枝。

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