民事調停(読み)みんじちょうてい

精選版 日本国語大辞典 「民事調停」の意味・読み・例文・類語

みんじ‐ちょうてい ‥テウテイ【民事調停】

〘名〙 民事上の紛争に関して行なわれる調停。当事者間の話合いと互譲によって平和的に解決することを目的とする。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

百科事典マイペディア 「民事調停」の意味・わかりやすい解説

民事調停【みんじちょうてい】

広義では民事に関する紛争(私人間の紛争)について行われる調停をいい,家事調停を含めるが,狭義では家事調停以外の調停をいう。狭義の民事調停については民事調停法(1951年)が一般的規定のほか宅地建物,農事商事鉱害交通公害等の各調停に関する特別規定を定めている。
→関連項目強制調停裁判外紛争処理借地借家法農事調停

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「民事調停」の意味・わかりやすい解説

民事調停
みんじちょうてい

民事に関して国家の調停機関(原則として裁判所の調停委員会)が紛争当事者を仲介し、双方主張を調整し、その間に和解成立を図る非公開の手続である。形式的意義では、民事調停法に規定する調停をいい、家事事件手続法に規定する家事調停を除く。その特色は、一般訴訟事件のように、紛争に対し法規を適用して一刀両断的な解決を図るのではなくして、「当事者の互譲により、条理にかない実情に即した解決を図ることを目的とする」(民事調停法1条)ところにある。

[内田武吉・加藤哲夫 2016年5月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「民事調停」の意味・わかりやすい解説

民事調停
みんじちょうてい

民事に関して紛争が生じたときになされる調停をいう。民事に関する紛争につき,当事者の互譲により条理にかない実情に即した解決をはかることを目的とする (民事調停法) 。通常は,おもに簡易裁判所において,調停主任 (裁判官) 1名と民事調停委員2名によって組織する調停委員会で行なう。当事者間に合意が成立し,これを調書に記載すると,確定判決と同一の効力を生ずる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の民事調停の言及

【調停】より


[民事上の調停]
 裁判所の関与する調停のうち,身分上の紛争につき家庭裁判所の行う家事調停以外の,一般の財産上の紛争につき通常裁判所の行う調停のみをここで説明する。民事調停は,民事紛争を,当事者が互いに譲り合い,条理にかない,実情に即した合意により解決することを目的とする手続である(民事調停法1条)。 調停手続は,一方当事者の裁判所に対する申立てによって開始されるのが通常であるが,訴えの提起を受けた受訴裁判所の職権により開始されることもある(2,20条)。…

※「民事調停」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android