気疎い(読み)ケウトイ

デジタル大辞泉 「気疎い」の意味・読み・例文・類語

け‐うと・い【気疎い】

[形][文]けうと・し[ク]《近世初期からは「きょうとい」とも発音した》
見たり聞いたりするのがいとわしい
「やがて―・い雨の暗くたそがれて行く夕方を」〈三重吉・桑の実〉
人けがなく不気味である。また、さびしく恐ろしい。
電信柱だけが、―・いうなりを立てていた」〈有島カインの末裔
興ざめである。
「外の方を見ていながら、―・いような返事をした」〈秋声足迹
すばらしい。すてきだ。
「―・いは―・いは。いや、こりゃ話せるわいやい」〈伎・韓人漢文〉
不思議だ。妙だ。
「世界の経巻、夜の八つ時分には、世界中が唯一軸の御経となる、―・いものぢゃ」〈松翁道話・五〉
[派生]けうとげ[形動]けうとさ[名]
[類語]疎ましいいとわしい忌まわしいおぞましい嫌い毛嫌い大嫌い食わず嫌いいけ好かない虫が好かないいや気に食わない犬も食わぬ憎い憎らしい憎たらしい憎憎しい苦苦しい腹立たしいいまいましい苦虫を噛み潰したよう苦り切る眉をひそめる鼻持ちならない忌むうとむうとんずる嫌気忌避忌み嫌う煙たがるきしょい気色が悪い気味が悪い気味悪い底気味悪い薄気味悪い鳥肌が立つ気持ち悪い虫唾むしずが走る反吐へどが出るきもいグロいおどろおどろしい不気味不快不愉快

きょうと・い〔ケうとい〕【疎い】

[形][文]けうと・し[ク]けうとい」に同じ。
「―・イ人」〈日葡

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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