水泡(読み)ミナワ

デジタル大辞泉 「水泡」の意味・読み・例文・類語

み‐な‐わ【泡/×沫】

《「みなあわ」の音変化。「な」は「の」の意の格助詞》水のあわ。はかないことのたとえにもいう。
「―なすもろき命も𣑥縄たくなは千尋にもがと願ひ暮しつ」〈・九〇二〉
[類語]あぶく水泡すいほう泡沫ほうまつ泡沫うたかたバブル気泡シャボン玉泡立つ

すい‐ほう〔‐ハウ〕【水泡】

水のあわ。みなわ。
水のあわが消えやすいところから、はかないこと、むだになることのたとえ。
[類語]あぶく水泡みなわ泡沫ほうまつ泡沫うたかたバブル気泡シャボン玉泡立つ

み‐つぼ【泡】

《「つぶ」の意》水滴。水のあわ。
「―なす仮れる身そとは知れれどもなほし願ひつ千年の命を」〈・四四七〇〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「水泡」の意味・読み・例文・類語

すい‐ほう ‥ハウ【水泡】

〘名〙
① 水のあわ。みなわ。水沫
性霊集‐一〇(1079)詠十喩詩・詠如泡喩「天雨濛々天上来、水泡種々水中開」 〔漢書芸文志
② かいがないこと、はかないこと、また、むだになることのたとえ。→水泡に帰する
※近世紀聞(1875‐81)〈染崎延房〉八「水泡(スヰハウ)画餠と成行ける事千載の遺憾之に過ず」

み‐な‐わ【水泡】

〘名〙 (「みなあわ」の変化した語) 水の泡。あわ。この世などはかないもののたとえに用いる。
万葉(8C後)五・九〇二「水沫(みなわ)なすもろき命も𣑥縄の千尋にもがと願ひ暮しつ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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