水浴(読み)みずあび

精選版 日本国語大辞典 「水浴」の意味・読み・例文・類語

みず‐あび みづ‥【水浴】

〘名〙
① 水をあびること。水浴(すいよく)。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
若い人(1933‐37)〈石坂洋次郎〉上「間崎は晩飯を済ませてから風呂場水浴びをやった」
② 泳ぐこと。水泳。《季・夏》
※春の城(1952)〈阿川弘之〉一「白い川原は、夏、水浴びの子供達で賑わった」

すい‐よく【水浴】

〘名〙
① 水を浴びること。からだを水中にひたすこと。みずあび。沐浴
※思出の記(1900‐01)〈徳富蘆花〉九「水浴は朝に限る跣足(はだし)で来玉へ、冷々して実に好心地だ」
② 銅でできた実験室用のなべ型加熱容器。なべの中の水の温度を上げ、加熱しようとするものを直接水の中、またはふたの上に置いて熱する。ウォーターバス。

みず‐あびせ みづ‥【水浴】

〘名〙 =みずいわい(水祝)①《季・新年》
浮世草子懐硯(1687)三「水浴(ミヅアビセ)涙川

み‐あみ【水浴】

〘名〙 水をあびること。みずあび。すいよく。

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デジタル大辞泉 「水浴」の意味・読み・例文・類語

すい‐よく【水浴】

[名](スル)
水を浴びること。みずあび。「川で水浴する」
ふた付きの金属製の鍋型容器に水を入れて加熱し、加熱しようとする物体をその中またはふたの上に置いて水蒸気で熱すること。またそのための実験器具。水浴鍋湯浴ウオーターバス
[類語]沐浴行水入浴

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

化学辞典 第2版 「水浴」の解説

水浴
スイヨク
water bath

実験室用の加熱器具の一種.半球状の銅製のなべと,数枚で一組の同心円のふたからできている.なべのなかには水を入れて,ガスまたは電熱で加熱し,100 ℃ 以下の適当な温度で保温したり,また水を沸騰させて,ふたの一部を除いて,その上に置いたものを水蒸気で加熱して使用することもできる.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の水浴の言及

【海】より

…南方諸民族では下剤として海水を飲み,レライ島,ラコール島の原住民は個々に,毎年,いっさいの病気のために若干の米,果実や,鶏,卵二つを舟にのせて流す。ポンメルン地方では水浴する女たちは,最後に花輪を海に流すと病気にかからないと信じていた。これらの供物を海にささげるのではなく,病気をこれらの品に移してこれを流すことによって,永久に病気から解放されると考えられているのである。…

※「水浴」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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