水血症(読み)すいけつしょう

精選版 日本国語大辞典 「水血症」の意味・読み・例文・類語

すいけつ‐しょう ‥シャウ【水血症】

〘名〙 腎疾患心疾患などで見られる症状浮腫の一徴候で、血液中の水分が増加している状態をいう。老人幼児に多い。→脱水症状

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デジタル大辞泉 「水血症」の意味・読み・例文・類語

すいけつ‐しょう〔‐シヤウ〕【水血症】

腎臓心臓疾患などにより血液中に水分および塩分が増加した状態。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「水血症」の意味・わかりやすい解説

水血症
すいけつしょう

血液中の水分が増加した状態。血液は血球血漿(けっしょう)とからなるが、健康者ではその比率ヘマトクリット値、赤血球容積率)は1対2.5前後であり、血液に水分が増加すると、血漿が増加し、この比率が変化する。水血症の反対の現象を脱水症といい、水分が減少してヘマトクリット値があがる。原因からみて、水分の排泄(はいせつ)が悪い場合として急性腎炎(じんえん)、急性腎不全があり、血漿は正常でも血球が減少する場合(比較的水血症)として貧血がある。また、水分を過剰に与えすぎた場合にも一過性におこる。余分な水分は腎臓を介して尿として排泄されるので、大きな害はないが、長い間水血症が続くと心不全をおこす場合があり、ことに高齢者、幼児におこりやすい。

[伊藤健次郎]

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