水調(読み)スイチョウ

デジタル大辞泉 「水調」の意味・読み・例文・類語

すい‐ちょう〔‐テウ〕【水調】

雅楽調子の一。黄鐘おうしき調えだ調子で、本来りつであるべき黄鐘調りょに転じて用いるもの。

すい‐じょう〔‐デウ〕【水調】

すいちょう(水調)

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「水調」の意味・読み・例文・類語

すい‐ちょう ‥テウ【水調】

〘名〙 (「すいぢょう」「ずいちょう」とも)
① 雅楽の十二調子の一つ。黄鐘(おうしき)主音とする呂旋。そのもとは唐の二十八調の一つ。また、雅楽をうけた筑紫流箏曲の基本調子。
※二十巻本和名抄(934頃)四「水調曲 拾翠楽〈略〉重光楽 九城楽 汎龍舟」
② なまめかしい調子の曲。端唄(はうた)小唄などの類。もとは水調歌という中国唐代の曲名
江戸繁昌記(1832‐36)初「水調雅淡、真に人をして肉飛ばしむ」 〔杜牧‐揚州詩〕

すい‐じょう ‥デウ【水調】

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世界大百科事典(旧版)内の水調の言及

【調子】より

…六調子は五行説と結びついて,四季に配されたり,葬儀には盤渉調の曲を用いるなどのこともある。 以上のほかに,枝調子(えだちようし)という概念があり,黄鐘調で箏を呂に調弦するものを水調(すいちよう)といったり,壱越調の中の特定の曲を沙陀調(さだちよう)とするなどがそれである。 高麗楽には三調子と総称する高麗壱越調,高麗平調,高麗双調がある。…

※「水調」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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