江亢虎(読み)こうこうこ(英語表記)Jiāng Kàng hǔ

改訂新版 世界大百科事典 「江亢虎」の意味・わかりやすい解説

江亢虎 (こうこうこ)
Jiāng Kàng hǔ
生没年:1883-1954

中国の政治家。本名は紹銓,江西省上饒県の人。日本,欧米に学んで社会主義に触れ,辛亥革命後,中国社会党を創立した。社会主義とは〈光明正大平和幸福の主義〉だと江亢虎は説いたが,その曖昧さをアナーキスト劉師復から社会政策にすぎぬと批判された。やがて袁世凱に弾圧されてアメリカに亡命,のちコミンテルン第3回大会に出席した。しかし,帰国後再組織した社会党反共の立場から北伐に反対するためのものである。袁世凱,レーニン等と結ぼうとして果たせなかった江亢虎は,最後に汪兆銘政権の考試院院長となり,漢奸として数奇な生涯を終えた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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