池島炭鉱(読み)いけしまたんこう

日本歴史地名大系 「池島炭鉱」の解説

池島炭鉱
いけしまたんこう

[現在地名]外海町神浦池島郷

池島および外海町沖の海底(海面下三五〇―六五〇メートル)採炭地とする炭鉱。弱粘結性の高品質炭層に恵まれ、七〇鉱区三五五万アールで、その埋蔵量は一九億トンとされ、池島およびひき島の周辺から採炭を始めている。原料炭は鉄鋼、ガス・コークス産業に供給。昭和二七年(一九五二)三井鉱山の傍系として松島炭鉱株式会社により採掘が始まる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「池島炭鉱」の意味・わかりやすい解説

池島炭鉱
いけしまたんこう

長崎県長崎市に属する池島にある松島炭鉱経営の炭鉱。 1948年から海上ボーリングを開始して炭層を確認し,1951年 10月開発開始,1955年9月着炭,1959年から出炭。 1974年から池島西方 3kmの蟇島 (ひきしま) 区域操業を開始。この区域が主力となる。炭層は盤高層,18層の上層下層,4尺層が稼行対象で,埋蔵炭量 23億t,炭質はいずれも弱粘結炭 (→粘結炭 ) ,発熱量 7500cal/kg。採掘区域はすべて海底下で,海面からの深さ 650m。離島であるため自家発電設備,その廃熱を利用した海水淡水化設備を有した。 2001年 11月閉山

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世界大百科事典(旧版)内の池島炭鉱の言及

【外海[町]】より

…中心集落の神浦(こうのうら)は漁港で,神浦川の上流に神浦ダムがあり,長崎市へも給水している。1959年海底炭田の池島炭鉱が出炭を開始して以来,従来の半農半漁の町から石炭産業主体に転換した。現在,就業者の約3割が石炭業に従事する。…

※「池島炭鉱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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