池田孤村(読み)いけだ・こそん

朝日日本歴史人物事典 「池田孤村」の解説

池田孤村

没年:慶応2.2.13(1866.3.29)
生年享和1(1801)
江戸後期の画家。名は三信,字は周二,号は蓮菴,煉心窟,旧松道人など。越後(新潟県)に生まれ,若いころに江戸に出て酒井抱一弟子となる。画風琳派にとどまらず広範なものを学んで変化に富む。元治1(1864)年に抱一の『光琳百図』にならって『光琳新撰百図』を,慶応1(1865)年に抱一を顕彰した『抱一上人真蹟鏡』を刊行する。琳派の伝統をやや繊弱に受け継いだマンネリ化した作品もあるが,代表作「檜林図屏風」(バークコレクション)には近代日本画を予告する新鮮な内容がみられる。<参考文献>村重寧・小林忠編『琳派』

(仲町啓子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「池田孤村」の解説

池田孤村 いけだ-こそん

1801-1866 江戸時代後期の画家。
享和元年生まれ。江戸で酒井抱一(ほういつ)に光琳(こうりん)様式をまなぶ。また中国の明画(みんが)様式も導入した。慶応2年2月13日死去。66歳。越後(えちご)(新潟県)出身。名は三信。字(あざな)は周二。別号に旧松軒,画戦軒。作品に「檜図(ひのきず)屏風(びょうぶ)」。編著に「光琳新撰百図」「池田孤村画帖」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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