池田岩治(読み)いけだいわじ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「池田岩治」の意味・わかりやすい解説

池田岩治
いけだいわじ
(1872―1922)

動物学者。新潟県新組(しんくみ)村(現、長岡市)に生まれる。第二高等学校を経て1899年(明治32)東京帝国大学理科大学動物学科を卒業、大学院研究ののち、1903年新設の広島高等師範学校教授となり、動物学を担当、博物学部主幹。1909年から3年間イギリスに留学。1919年(大正8)参画した京都帝国大学理学部生物学科設置と同時に動物学講座担当教授となり、瀬戸臨海研究所の創設に尽力したが、開所直前に急逝ホウキムシ類、ユムシ類、ホシムシ類分類や発生のほか、広く海産動物についての研究、留学後の原生動物胞子虫類の研究で、先駆的役割を果たした。

[原田英司]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「池田岩治」の解説

池田岩治 いけだ-いわじ

1872-1922 明治-大正時代の動物学者。
明治5年10月23日生まれ。広島高師教授をへて,ケンブリッジ大に留学。大正8年京都帝大生物学科の設置にあたり初代動物学担当教授となり,和歌山県白浜の臨海実験所開設につくす。海産無脊椎(むせきつい)動物などの研究に業績をのこした。大正11年6月2日死去。51歳。新潟県出身。東京帝大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android