沈殿池(読み)チンデンチ(英語表記)sedimentation basin

デジタル大辞泉 「沈殿池」の意味・読み・例文・類語

ちんでん‐ち【沈殿池】

浄水場などで、水中の浮遊物を沈殿させるための池。自然に行う普通沈殿池と、薬品沈殿池がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「沈殿池」の意味・わかりやすい解説

沈殿池
ちんでんち
sedimentation basin

水よりも密度の大きな物体粒子など)は重力の作用を受けて水中で沈降する。そのような物質(固体)を水(液体)から分離する目的で設けた池を沈殿池という。長方形または円形で、一端から原液を流入させ、他方の水面から清澄液を、また底部から沈殿物を取り出す。沈殿池の内部には水流を整え沈殿効率を高める整流装置、沈殿物の濃厚化と排出とを容易にする排泥装置、沈降速度を速める凝集装置などを設ける。用排水処理、化学工業、窯業鉱業などの施設の一部として広く用いられている。

[小林三樹]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「沈殿池」の意味・わかりやすい解説

沈殿池
ちんでんち
settling pond

鉱業廃水工場廃水微粒固形物を含む場合,それを沈降させて水を清澄化する役目を果す池。清澄化された水は用水として再使用するか河川へ放流する。沈殿池は沈殿物を運び出す都合上,底を水平にしセメントモルタル張りとするのが普通である。

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