沈水(読み)ちんすい

精選版 日本国語大辞典 「沈水」の意味・読み・例文・類語

ちん‐すい【沈水】

〘名〙
① 水に沈むこと。沈没すること。
太閤記(1625)一三「如案彼瀬へ乗かけ、御船難儀に及び、船中過半沈水す」

じん‐すい ヂン‥【沈水】

〘名〙 (堅く重くて水に没することから) 沈香(じんこう)の木。沈水香木。また、その木からとった香料。沈香。じん。
※栄花(1028‐92頃)音楽「銀・黄金香炉に、様々の香を焚きたれば、院内栴檀・沈水の香満ち薫り」

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デジタル大辞泉 「沈水」の意味・読み・例文・類語

ちん‐すい【沈水】

水に沈むこと。
《「ぢんすい」とも。木質が堅く重いので水に沈むところから》沈香じんこうの木。じん。また、沈香。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「沈水」の意味・わかりやすい解説

沈水
ちんすい
submergence

海面上昇,または陸地沈降などによって,陸地が水に沈む現象。沈降と沈水とは異なり,沈降によって沈水現象を引起すが,沈降はすべて沈水となるとはかぎらない。

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普及版 字通 「沈水」の読み・字形・画数・意味

【沈水】ちんすい

沈む。

字通「沈」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の沈水の言及

【香木】より

…日本にも仏教伝来(6世紀前半)に伴って祭儀用として香木が将来されたと思われるが確証はない。文献としては《日本書紀》推古天皇条に,595年(推古天皇3)に,淡路島に一囲(ひといだき)の〈沈水(じんすい)〉が漂着した,とあるのが初出である。奈良時代は将来された香木は〈異なるもの〉として珍重され,朝廷に献納され,その専有に帰した。…

【海岸線】より

…海岸線の水平的移動による海域の平面的な拡大を海進,陸域の平面的な拡大を海退とよぶ。また陸地の海面に対する相対的な上昇を離水,下降を沈水といい,それぞれにより生じた海岸線を離水海岸線,沈水海岸線という。前者は陸地の隆起または海面そのものの低下によって,後者は陸地の沈降または海面そのものの上昇によっておこる。…

※「沈水」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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