油を絞る(読み)あぶらをしぼる

精選版 日本国語大辞典 「油を絞る」の意味・読み・例文・類語

あぶら【油】 を 絞(しぼ)

(油を取る時、しめ木にかけて押しつぶすところから)
① 無理やりに、あるいは、骨身を削るような苦労を重ねて収益財産を手に入れる。
歌舞伎梅柳若葉加賀染(1819)大切「どうで主達(ぬしたち)の、油(アブラ)を絞(シボ)って貯(た)めた金」
他者にさんざん苦労させて、その利益を自分のものにする。
※応永本論語抄(1420)為政第二「民の油をしほれば、財宝も尽て」
③ 人の失敗欠点を厳しく叱ってこらしめる。ぎゅうぎゅうという目にあわせる。とっちめる。あぶらを取る。
※生(1908)〈田山花袋〉三二「娘は母親からしたたか油を絞られて居るのである」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「油を絞る」の意味・読み・例文・類語

あぶらしぼ・る

過ちや失敗を厳しく責める。「さんざん―・られた」
ひどい苦労をする。
「親が身の―・ってた金を」〈二葉亭平凡
[類語]絞る絞り上げる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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