油差(読み)アブラサシ

デジタル大辞泉 「油差」の意味・読み・例文・類語

あぶら‐さし【油差(し)】

機械などに油をさすのに用いる、細長い口のついた道具。また、油をさすこと。
行灯あんどんなどの油皿に油を補給するための容器。油つぎ。
[類語]水差し湯桶ゆとうピッチャーじょうご

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「油差」の意味・読み・例文・類語

あぶら‐さし【油差】

〘名〙
行灯(あんどん)などの油皿に、補給する油を入れる容器。また、油を入れる人。容器は瀬戸物、また銅器もある。あぶらつぎ。あぶらがめ。〔日葡辞書(1603‐04)〕
遊女屋で、遊女部屋などに灯油をつぎまわる男。あぶらつぎ。
※雑俳・柳多留‐四四(1808)「おきゃアがれ油さしめが上ざうり」
工場などで機械類に油を差すこと。また、その道具。あるいはそれをする人。
※海に生くる人々(1926)〈葉山嘉樹〉二「油差しは、動揺のために、機械と機械との狭い部分に入り込むのに、神秘的な注意を払った」

あぶら‐さ・す【油差】

〘自サ四〙 (「あぶらざす」とも) 器具などに油や油脂を塗る。灯火用などとして油を注入する。
※蘇悉地羯羅経略疏寛平八年点(896)二「車の鎋に膏(アブラサシ)、敗傷せざらしめて、至到する所有るがごとく」

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